医療制度改革特別委員会

〜兵庫県保健医療計画が医療機関に与える影響〜 その3
さて兵庫県では今年4月に保健医療計画が改定されましたが、同時に策定された医療費適正化計画・健康増進計画とは密接に関連しております。

今回は兵庫県医療費適正化計画についてご紹介いたします。
兵庫県では高齢者医療確保法第9条第1項により平成20年4月から平成25年3月までの5カ年を第1期計画として策定されました。
兵庫県の高齢化の状況については、平成17年の高齢者(65歳以上)が約111万人で、高齢化率は約20%、高齢者1人に対する現役世代の比率3.3人ですが、平成47年度には、約164万人となり、高齢化率は約34%、高齢者1人に対する現役世代の比率は1.6人になります。特に後期高齢者(75歳以上)は、今後30年間に約49万人から約99万人と約2倍となることから、老人医療費は今後とも高い伸びが予想されています。

兵庫県の1人当たり老人医療費を医療費の3要素で比較すると、1日当たりの医療費は全国平均並みですが、1件当たりの日数は短く、1人当たりの件数(受診率)は多くなっています。
<医療費の3要素>
 1人当たり医療費
"「1日当たりの医療費」・・・・・・・42,892円(全国平均41,694円)全国第19位※"
「1件当たりの日数」・・・・・・・・23.06日(全国平均23.77日) 全国第35位※
「1人当たりの件数 (受診率)」・・・19.78件(全国平均18.45件) 全国第5位※
 ※平成17年度老人医療事業年報より
(計算式)
「1人当たり医療費」=「1日当たりの医療費」×「1件当たりの日数」
×「1人当たりの件数(受診率)」
医療費適正化計画の趣旨・目的は生活習慣病の予防や入院期間の短縮を図ることにより、医療費の過度な伸びの抑制を目指し、医療費の適正化を図ることです。

主な推進方策を下記に示します。
1.医療保険者による特定健診・特定保健指導の実施を推進
2.特定健診・特定保健指導に携わる人材を育成
3.市町のポピュレーションアプローチ(住民に対する一般的な健康増進対策)を支援
4.療養病床から介護保険施設への患者の円滑な移動を支援
   医療機能強化型の老人保健施設の創設、療養病床転換費用の助成・融資等の拡充等
5.入院患者や医療機関等に対する相談体制の整備と情報提供等を推進
6.入院から退院まで切れ目のない医療を提供
7.在宅医療・地域ケアを推進
すでに多くの医療機関では特定健診・特定保健指導が実施されていますが、施設によっては生活習慣病センターの創設などさらに一歩踏み込んだ取り組みがなされています。
"計画期間における医療費の推計結果として、適正化に向けた取り組みを行わない場合の医療費は平成24年度末で81,155億円、取り組みを行った場合の医療費は80,533億円となり、622億円の縮小効果が予想されています。"