医療制度改革特別委員会

〜兵庫県保健医療計画が医療機関に与える影響〜 その1

 さて前号でお伝えしましたように今回の保健医療計画改定は県内各医療機関
に対して非常に刺激的な内容であると感じます。まずは、2008兵庫県保健医療
計画の視点をご覧下さい。

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2008兵庫県保健医療計画の視点

(1)?? 良質で効率的な医療提供体制の確保
救急医療、がんをはじめとする生活習慣病に対する医療など、県民が必要とする各
医療分野において、医療機関相互の機能分担と連携を進め、良質かつ適切な医療
を効率的に提供する体制の確保をめざす。

(2)?? 患者等への医療情報の提供の推進
患者が医療に関する情報を十分に得られ、適切な医療を選択できるよう、医療機関
が有する医療機能等の情報の提供を促す。

(3)?? 在宅療養体制の充実
今後見込まれる後期高齢者及び要介護高齢者の増加に対応するため、在宅医療を
推進するとともに、医療と介護が連携した地域ケア体制の整備を進める。

(4)?? 数値目標の設定と達成状況の検証・評価
数値目標を計画に明示し、PDCA(計画→実行→評価→改善)のサイクルに基づき、
進捗に対する定期的な検証・評価を行い、推進方策の見直しを図るなど、進行管理
に的確に取り組む。

(5)?? 医療構造改革関係計画との整合
医療構造改革の関連計画である健康増進計画、医療費適正化計画、地域ケア体制
整備構想、がん対策推進計画との整合がとれた計画にするとともに、一体的に計画
の推進に取り組む。
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いかがでしょうか?
特に上記(2)患者等への医療情報の提供の推進は、患者からすると有力な情報源
のひとつでありますし、各医療機関にとっても患者から選ばれる病院になるための大
きなPRになりうるのではないかと思います。しかしその反面、受診を考えている病院
に対して有効な情報が得られなかった場合は逆に作用し、患者は他の病院を選択す
ることが想定されます。文書上の表現だけで患者が病院を選ぶとは限りませんが、客
観的な情報は受け入れられやすいでしょう。以前から多くの出版社などでは「“いい病
院”医療機関リスト」と銘打って特集誌が発行されています。 医療機関も患者側の情
報収集力を軽んじてはいけない時代になってきました。まして県の公表する資料は患
者にとって信頼性も高く、病院を選択する際に大きな影響を与えるものと受け止める
べきと考えます。
"今年の診療報酬改定も皆様ご承知のとおり医療機関にとって非常に厳しい内容でし
た。そのような中で地域連携診療計画については大腿骨頚部骨折以外に新たに脳卒
中が対象疾患に加えられました。ただし脳卒中を対象疾患とする場合は、医療法第30
条の4の規定に基づき都道府県が作成する医療計画に記載されている病院又は有床
診療所であることが求められます。すなわち兵庫県においても各医療機関は自院の医
療機能を明確にし、県の設定基準をクリアした医療機関のみが算定できることになりま
す。また各医療機関ともに在宅や介護施設との後方連携を強化するなかで、在宅患者
に対して患者の病状の急変等に伴い、医師の求めに応じて入院させた場合に入院初
日に限り所定点数に在宅患者緊急入院診療加算が算定されることとなりました。ただし
事前に緊急時の入院先として患者及び家族に連携医療機関の名称等を文書にて提供
した医療機関に入院した場合は1,300点、それ以外は650点と設定されています。在宅
医療を担うかかりつけ医との緊密な連携が可能か否かが問われそうです。"